仏教の言葉
運命を考える ~生きることの仕組み~
運命とは一体何でしょう。私達の人生行路はどこへ向かっているのでしょう。一寸先は暗闇の人生をかたちづくる運命を知ることは、とても大切なことです。
運命は、四つの要素がからみ合って成り立っています。第一は「さだめ」であり、自分自身の前世から今生にいたるまでの行いが精算されて受け取るものです。第二は「ちから」であり、「さだめ」に対応する自分自身の能力です。この両者は病気い例えるならば、頭痛や発熱などの病状と、病状を克服しようとするための気力・体力の関係です。
運命には、更に周囲の人々との「であい」があります。病気という運命を好転させるには、良きお医者様との出会い、その治療を受けて養生するという人間関係が不可欠です。そして数多くの人々の中から、自分の運命を良い方向に導いてくれる人に恵まれるためには、神様や御先祖様の「まもり」がなくてはなりません。病気平癒の祈願などは、お経の力によって心を安らかにし、良き治療に出会って、その効果をいただくためのものです。今の自分の運命を見つめ直してみて下さい。