【解説】
 「我、日本の眼目とならむ 我、日本の大船とならむ 等と誓いし願破るべからず」と続く日蓮大聖人様の「三大誓願」といわれる有名な文章です。
 前の年に佐渡に流されたお祖師様は、かつては順徳上皇さえも生きて都に帰ることの叶わなかったことに鑑み、お弟子や信者の方々への遺言として『開目鈔』を書かれました。
 なぜ御題目の信仰でなければならないのか、なぜ自分がお題目の信仰を弘めなければならないのか、正しい教えを弘めるのになぜ数々の迫害に遭わなければならないのか等々の疑問を解き明かされた大切な御著作です。
 お祖師様は日本の柱・眼目・大船として、一切の人々の幸せを願い、我が身の心配はそっちのけで御題目の布教に努められました。
 一方私たちに置き換えて考えてみれば、一切衆生のためとまでは言わなくとも、家族や友人や職場の仲間等々の中で、柱となり眼目となり、大船となることは、決して珍しいことではありません。
「柱」とはあらゆる人々の集まりを支える役割であり、「眼目」は状況に対する正しい判断です。「大船」は人々を安全に正確に目的地導く手段のことです。旅行や種々のイベントなどで、私たちはこのような役割を自然に果たし、助け合って生きています。
御題目の信仰に勤しむ人は、いつの間にか思いやりと慈しみの心が磨かれ、色んな場面で頼りにされ「柱・眼目・大船」の役割を担うことになるのです。しっかり自覚して信仰に励みなさいというお祖師様からの強い激励の御言葉です。
(平成25年4月)

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