仏教の言葉

神の國日本

新年を迎えると、あちこちの神社にお参りされる方も多いでしょう。一年間の幸福を祈ってお参りする神様とは、一体どんな存在なのでしょうか。

古来、日本では、太陽や火・水・雷などの自然の営みや力を神として祭る他に、すぐれた業績を残した人を神として祭る風習があります。八幡大菩薩や天神様、日光の東照宮などが、それに当たります。これは世界でも、日本独自の風習であり、たとえば西洋のキリスト教圏の国では、人間は決して神にも、神と同等にもなることはできません。大事なことは、日本の神様は、その業績・能力を称えられているということです。すぐれた頭脳に肖ろうと、受験生が天神様に参る訳です。日蓮大聖人様の宗教は、自分自身が仏様の子であり、仏様の慈悲や救いをもたらす菩薩の位置に立ち、菩薩にふさわしい生き方・行いをする所に成仏があると説かれています。お祖師様は、人間の業績−行い、生き方を神として称える日本人の心に適合した、日本人のための教えを広められたのです。