日蓮大聖人様のお言葉

平成22年7月

いま 日蓮にちれん
法華経ほけきょう一部いちぶ
よみてそうろう

転重軽受法門
  • 文永八(1271)年
  • 聖寿 五十歳
  • 著作地 相模の国依知

【解説】

「法華経」とは「妙法蓮華経」というお経の略称です。この「法華経」には、仏様(御本仏様)の真実の姿・生命の不思議と尊さ・幸せの本当の意味・助け合うことの大切さなど、私たちの人生の真理が、御本仏様の神秘不思議の慈悲とともに説かれています。御本仏様の大いなる慈悲に抱かれて、この「法華経(妙法蓮華経)」をたもち行うことが南無妙法蓮華経≠フ七字の御題目であり、真の宗教・信仰の道であります。

日蓮大聖人様が「法華経」一部(※一部とは全部を意味する)をお読みになられたということは、単に意味や内容を読まれたのではなく、それらを完璧に理解した上で、自らの人生すべてを賭けて、迷える人々のために「法華経」に秘められた御本仏様の慈悲を行い続けて来られたということです。

御題目(南無妙法蓮華経)を唱えるということも、単に口で唱えるだけでなく、御本仏様が不断に垂れ給う慈悲に感謝しつつ、何を行うにも、心に御題目を唱えながら行うことが肝要です。

信仰とは、幸せを願うことでありますが、差し当たっての願い事が叶うばかりが幸せではないはずです。

生命を大切にし合い、互いの立場を思いやり、親子兄弟家族が仲良く、常に御本仏様・御先祖様への感謝の心とその表れである南無妙法蓮華経の信仰を忘れないことが、私たちに本当の幸せを教えてくれる道なのです。

(平成22年7月)