日蓮大聖人様のお言葉

平成25年11月

ほとけ御意みこころ
あらはれて
法華ほっけ文字もんじ
なれり

木絵二像開眼之事もくえにぞうかいげんのこと
  • 文永十(1273)年
  • 聖寿 五十二歳
  • 著作地 佐渡一の谷

【解説】

日蓮大聖人様が、木像や絵像の仏像について説明されたお手紙の一説です。

像として表された仏様のお姿には、ありがたさを感じたり癒されたりします。仏像は、お経に説かれた仏様の姿を慈悲深い人間の表情になぞらえて作られています。私たちが仏様の慈悲に触れる一端であり、とても大切なものです。

しかし、仏様(御本仏様)の体は全宇宙を包む大自然界そのものであり、その心と働きは時空を超えた大いなる慈悲であり救済であり導きであります。実在しているにもかかわらず本当の仏様の姿を我が眼で拝み見ることは出来ません。

表意文字である漢字で書かれた法華経の一字一字にこそ、仏様の心と働きが、こめられているのです。

お祖師様が、法華経は手にとればその手は仏の手となり、口に唱えればその口が仏となるとお示しになられたように、それ(法華経)自体が、御本仏様そのものです。ですから、お経本は、何よりも大切に愛おしむべきものなのです。

(平成25年11月)