日蓮大聖人様のお言葉
平成28年12月
- 『上野殿御返事』
- 建治元(1275)年
- 聖寿 五十四歳
- 著作地 身延山
【解説】
このお手紙は南条時光公という熱心な信者からの御供養に対するお礼状です。御供養は、すべて法華経と御本仏様・日蓮大聖人様の御心につながります。そして御供養の功徳によってご先祖様の菩提が弔われ、諸天善神からの御加護がもたらされるのです。
「約束」とは、御本仏様の大いなる慈悲とそれに包まれる私たちの関係のことです。御題目の信仰を誠実に持つ者は、必ず御本仏様の御加護に浴し、より善き人生へお導きいただけるという御本仏様と私たちの誓約です。
普段の生活に目を転じて見れば、私たちは様々な約束事に縛られています。たとえば交通ルールは、一方的に押し付けられて取り締まられているような感じを受けますが、守ることで快適で安全な通行が保たれていくものです。
御題目の信仰は、日常での約束事を守り、公共の秩序を大切にして、家族生活や社会生活の中で安穏に生きていくことにつながっているのです。
(平成28年12月)