日蓮大聖人様のお言葉

平成28年3月

下山御消息しもやまごしょうそく
  • 建治三(1277)年
  • 聖寿 五十五歳
  • 著作地 身延山

【解説】

菩薩とは、人間として生まれた仏様のことです。

上行菩薩とは、世の中に正法が失われた時代に出現する菩薩たちのリーダーです。法華経とお題目の信仰によって、人生に迷ったり間違った教えに惑わされている人々を、導きお救い下さるのです。

日蓮大聖人様の時代、世の中は内乱が続き、自然災害や伝染病が起こって、人々は苦しみにあえいでいました。お祖師様は、宗教体験を通して自らが上行菩薩であることを悟られ、無上の信念を持って信仰を弘められたのです。

爾来八百年近い年月が流れましたが、天災・疫病・人災は後を絶ちません。自己中心的な時代の風潮に流されて、先祖供養や家の信仰が軽んじられつつある今日、自分の都合だけしか考えられず、周囲の人々を傷付けてしまうような事件が頻発しています。

今こそ、上行菩薩日蓮大聖人様の信仰が見直され、広く正しく人々に受け容れられなければならないのです。

(平成28年3月)