日蓮大聖人様のお言葉

平成28年8月

曽谷入道殿許御書そやにゅうどうどのがりごしょ
  • 文永十二(1275)年
  • 聖寿 五十四歳
  • 著作地 身延山

【解説】

曽谷教信・太田乘明の二人に宛てられたお手紙です。この二人は大変な秀才で、日蓮大聖人様の教えを深く理解し、しかも熱心な信仰家でしたので、お祖師様からは厚い信頼を寄せられていました。

眉は眼の最も近くにあるのに見ることは出来ません。同じように自分の表情・発する言葉、自分の行動の善悪を自分で知ることは出来ません。

幸せを望む私たちは、多くの人々と係わり合う世間に在って、御本仏様の鏡に自らを照らし出して人生を歩んでいくことが必要です。

御本仏様の鏡とは、法華経の御教えにかなう生き方をしているか、御本仏様の御導きに素直に従っているかということです。

お題目の信仰に正しく精進すればするほど、鏡に映った自分はより光り輝き、周囲の人から信頼されて世の中に有用な生き方が出来るようになるはずです。

人々との係わり合いの中で幸せを感じられるようになることが肝要です。

(平成28年8月)