日蓮大聖人様のお言葉
令和2年5月
- 『窪尼御前御返事』
- 弘安元年(1278)年
- 聖寿 五十七歳
- 著作地 身延山
【解説】
窪尼は持妙尼とも称されます。お祖師様の有力な檀越であった高橋六郎兵衛入道の妻で、六老僧(お祖師様の高弟)の一人日興上人の叔母であったとも云われています。
夫に先立たれて尼となり、夫の追善のために身延のお祖師様のところへ種々のご供養を捧げられました。
お祖師様は窪尼に対し、夫を失いつらい今だからこそ、夫の信仰を受け継ぎ、その根をしっかり深く張ることの大切さを教え諭されています。
植物が冬の厳しさにさらされている間は、芽を出し花を咲かせることは出来ません。しかし、地中では、やがて来たるべき時に大きな花を咲かせ実を結ぶべく、下へ下へと長く根を伸ばして栄養を吸収しているのです。
私たちの人生においても、幸せになるためには幸せのもととなる行い=善根を積み重ねることがとても重要です。
(令和2年5月)